※これは一飼い主の体験記録です。特定の保険商品をおすすめしたり、比較・評価したりするものではありません。保険の要否はご家庭の状況によって異なります。
迎えた日、書類にチェックを入れた
マロンを迎えた日、ペットショップの契約書類に「ペット保険」の欄がありました。チェックを入れたのは、私です。
でも正直に言うと、深く考えて選んだわけではありませんでした。当時の私には保険の知識がなく、「日本人が保険に入るように、ペットも保険に入るものだ」と、無意識に思い込んでいたんです。加入が当たり前、むしろ契約の条件であるかのように感じていました。
そうして入ったのが、日本アニマル倶楽部という少額短期保険会社のペット保険。のちに社名が変わって、SBIプリズム少額短期保険になりました(保険は同じものを継続)。以来、毎年保険料を払い続けることになります。
14年で保険を使ったのは、3回だった
マロンは今14歳。この間に保険を請求したのは、3回です。実際にかかった治療費と、通帳で確認した返金額を、そのまま載せます。
- 6歳(2018年)前立腺炎→去勢手術——実費65,879円、返金44,160円(約67%)
- 11歳(2023年)右後ろ足の跛行——実費56,980円、返金38,300円(約67%)
- 12歳(2024年)唇のできもの(皮脂腺腫)切除——実費86,020円、返金43,300円(約50%)
合計すると、実費208,879円に対して、返ってきたのは125,760円。約60%です。残りの約8万円と、治療がなかった年の保険料は、すべて自己負担ということになります。
誤解のないように書いておくと、請求手続きはスムーズでしたし、返金もきちんと振り込まれていました。保険自体に不満があったわけではありません。
気づき:病気は「いつ」かは分からない。でも「いつ頃」なら分かる
転機は、自分自身の保険を見直したときでした。ついでにペット保険も見直してみて、初めて気づいたことがあります。
マロンの病歴を年表にすると、はっきり偏っているんです。6歳までは病気ゼロ。そこから11歳、12歳、13歳と、シニア期に入ってから続いています。病気が「いつ」来るかは誰にも分かりません。でも「シニア期に増える」ことは、統計を見ても、うちの子の実際の年表を見ても、明らかでした。
それなら——発症が少ない若い時期に毎年数万円を払い続けるより、その分を貯金して、シニア期の医療費に充てる方が、うちには合っている。そう考えるようになりました。
3回目の返金を最後に、解約した
2024年4月、できもの手術の返金43,300円が振り込まれました。結果的に、これが最後の受け取りになりました。この返金の後、保険を解約。以後は「保険料の分を貯金して、現金で備える」方針に切り替えました。
迎えた日に何となく入った保険を、14年目に初めて自分の頭で考えて、やめた。遅かったかもしれませんが、「よく分からないまま払い続ける」ことを卒業できたのは、大きな変化でした。
その翌年、一番大きな出費が来た
保険をやめた翌年の2025年、マロン13歳。黄色い鼻水の原因が歯周病だと分かり、抜歯5本の手術を受けました。かかった費用は、保険なしの実費でトータル約13万円。
正直、ドキッとする金額です。でも、慌てずに払うことができました。保険料として出ていくはずだったお金を、そのまま「マロンの医療費」として貯めていたからです。うちの場合は、この方法が機能することを、いちばん大きな出費が証明してくれた形になりました。
うちの場合は、こうだった。あなたの場合は?
ここまで読むと「保険はいらない」という話に見えるかもしれません。でも、私は保険不要論者ではありません。もしマロンが病気を繰り返す子だったら、保険は間違いなく力強い味方になっていたはずです。うちはたまたま、健康に恵まれた側だった——それだけのことです。
だから、これから考える方に伝えたいのは「入るな」ではなく、「自分で選んでほしい」ということ。私のように、何となくのチェック一つで14年間払い続ける前に、一度立ち止まって、この3つを見比べてみてください。
- 保険の中身——補償内容と掛け金。特に、シニア期に保険料がどれだけ上がるか
- 自分の貯蓄——今ある備えと、毎月・毎年いくら貯められるか
- うちの子のリスク——犬種の傾向、体質、これまでの病歴
この3つを全体で見て、保険で備えるか、貯金で備えるか、その組み合わせにするか。答えはご家庭ごとに違っていいと思います。私は入り口までのご案内しかできませんが、うちの数字が、あなたの判断材料のひとつになれば嬉しいです。
まとめ
- いちばんもったいないのは、よく分からないまま入り続ける(or 入らない)こと
- 実際の数字(治療費・返金・保険料)を並べると、判断できるようになる
- うちは「若い時期の保険料を貯金に回し、シニア期に使う」を選んだ。そして13歳の抜歯13万円を、貯金で乗り越えた
- 保険が合う子・合う家庭も必ずある。大事なのは、自分で選ぶこと